先週、8/10-13、カリフォルニア州ロングビーチで、『PLUG-IN 2009』というカンファレンスが開催されています。
主催者は米国電力研究所(EPRI)とSilicon Valley Leadership Group。
プリンシパルスポンサーには電力会社のSCE(Southern California Edison)。
プラチナスポンサーにはSDG&E(San Diego Gas & Electric)と、同じくサンディエゴのSempra Energyの2電力会社とともに、カリフォルニア州と、カリフォルニア大学でPHEV研究を実施しているDAVIS校など。
ブロンズスポンサーには、日本ではまだなじみがないですが、すでに数百台のEV充電ステーションを出荷した実績を誇るシリコンバレーのニューベンチャーCoulomb Technologies社の名前が挙がっています。
※Coulomb Technologies社が日本語で紹介されているページを見つけましたので、興味がある方はここを見てください。

簡単に紹介しておくと。。。
これまでは、電気自動車(Electric Vehicle、以降EVと略)は、特殊な充電スタンドか、自宅の車庫に設けた電気のコンセントからの充電が考えられていましたが、この会社の充電システムは非常にコンパクトで、街頭や電信柱にくっつけられる程度。また、その充電器は携帯電話のネットワークを利用して中央センターと接続されており、エネルギー管理や課金認証行えるだけでなく、携帯電話のワイヤレスネットワークを利用して、Google Map上で現在どのチャージポイントが近くにあるか、空いているかという点を確認できるそうです。
アメリカでは、現在約2億5千万台の登録車両のうち車庫を持つのは5400万台。大多数の車は、夜間路上駐車か駐車場にいることになります。したがって、今後PHEVタイプのEVが増えても夜間充電する場所がない。電柱ごとに充電できる設備ができれば、ありがたいでしょうね。

ということで、非常に注目されているようですが、私の目に留まったのは、このPlug-in 2009で発表されたという記事です。
『Coulomb and GridPoint Unveil First Smart Grid Enabled Smart Charging Stations for Electric Vehicles』
スマートグリッド・シティなどで名をはせているGridPoint社は、このCoulomb Technologies社と手を組んで、スマートグリッドと連動するスマートEV充電ステーションを紹介したとのことです。
とりあえずは、EV側へ充電する電力需要(G2V)が電力系統に悪影響を与えないような協調運転にとどまっていますが、「低炭素電力供給システムに関する研究会とスマートグリッド – 6」の感想の部分で言及したような、EVのバッテリーを超分散電源として、しかも系統電力側からはとかく厄介者扱いされる再生可能エネルギーと協調・補完して動作するV2G&G2Vの世界は、そう遠くないところまで来ています。
GridPointは、PLUG-IN2009カンファレンスで、同社の次世代EV充電インフラであるSmart Charging 3.0が、米国最大のEV&充電インフラプロジェクトで採用されると発表。スマート充電機能として、再生可能エネルギーからの発電状況との同期についても実験が行われる予定のようです。