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IECのスマートグリッド標準化ロードマップ-その4

2010年8月11日 水曜日


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欧州の国際電気標準会議(IEC)戦略グループSG3が、先月公開した「IEC版スマートグリッド標準化ロードマップ:IEC Smart Grid Standardization Roadmap Edition 1.0」をご紹介しています。
今回は、その4.2.1項、「通信」に関するスマートグリッド関連標準規格の後半部分をご紹介します。

出典:同ドキュメント表紙およびhttp://www.iec.ch/smartgrid より

では、はじめます。

4.2.1.3 既存規格

相互運用性基準

IEC 62357 参照アーキテクチャー(図4を参照)は、電力会社の業務アプリケーション通信の要件に焦点を当てたもので、効率的、かつ、将来の拡張にも耐えうるシステム・インテグレーション用のデータモデル、サービスおよびプロトコルから構成されている。このフレームワークは、上述の、異なるシステム間およびサブシステム間通信用のセマンティックデータモデル、サービスおよびプロトコルを含む標準通信規格を包含している。

図.4 現在のTC57参照アーキテクチャ

i) サービス指向アーキテクチャ(図5参照)

最新のネットワーク制御システムは、サービス指向アーキテクチャに、IEC 61968およびIEC 61970規格に基づく標準化されたプロセス、インタフェースおよび通信の仕様を提供している。それらが、配電会社の事業サービス環境中のネットワーク制御システムを統合する基礎を形成している。
ネットワーク制御システムのサービスには次のものがある:

  • データサービス:例えば、コア・アプリケーションのデータベースをアクセスするためのサービスで、電力供給システムで障害発生時に、影響を受けた装置の読み出しなどに使われる
  • 機能的なロジック・サービス:例えば、電力供給システムで負荷潮流計算プログラムの起動などに使われる
  • ビジネスロジック・サービス:例えば配電会社で顧客情報システム内のネットワーク制御システムが行う障害管理のような、特定のエネルギー管理作業工程のビジネスロジックと連係させる

図.5 サービス指向アーキテクチャ

(PMUのデータ収集装置のような)今後のアプリケーションの統合に柔軟に対応できなければならない。

ii) データモデル

規制緩和されたエネルギー市場で生き残るため、配電会社は、自社のコア・プロセスを最適化するという緊急課題に直面している。ここでの重大なステップは、これまで均質だったIT環境の中に、(従来、スタンドアローンで使われていた)多数の自立的なITシステムを組み合わせることである。従来のネットワーク制御システムでは、同一のデータ標準を使用していなかったので、相当努力しないと統合することはできなかったが、IEC 61970に従って、標準化された共通情報モデル(CIM)に基づき、ソースデータ用に標準化されたデータ形式を採用しているネットワーク制御システムだと、簡単にIT統合が可能となる。

CIMは、システムとアプリケーションが直接インタフェースして行う情報交換を単純化したオブジェクトとして、共通の言語とデータモデルで規定するものである。CIMは、IECの技術委員会 TC 57によって採用され、国際標準として急速に進展したものだが、標準化されたCIMデータモデルは、電力会社やメーカーにとって非常に多くの利点がある:

  • (アンバンドリングされたが電力業務遂行上情報交換が必要な)電力会社同士の単純なデータ交換に利用できる
  • 標準化されたCIMデータは安定していて、データモデルの拡張も容易である
  • その結果、単純、高速、かつ、安全にエネルギー管理システムのアップグレードや、必要ならば、他メーカーのシステムへのマイグレーションが可能である
  • CIMのAPIを用いることで、オープンなアプリケーション・インターフェイスを作ることができるので、「プラグ・アンド・プレイ」機能を使用して、すべての異なるベンダーのアプリケーション・パッケージを相互に連結したEMSを構築することも可能である

CIMは、他のITシステムとの間の重要な標準インタフェースを定義する上での基礎をなすものである。IEC TC 57のワーキンググループは、IEC 61970標準規格とCIMの一層の発展と国際的標準化で主要な役割を果たしている。
TC 57のワーキンググループWG14(IEC 61968担当)は、特に配電領域のシステム間インタフェースの標準化を担当している。変電所辺りの標準化はIEC 61850の中で定義されている。制御所との通信を規定したIEC 61850の拡張部分では、IEC 61970とIEC 61850の間のオブジェクトモデルに重複がある。
CIMデータモデルでは、電気的なネットワーク、接続されている電気機器、付加的な要素、および、ネットワーク操作に必要なデータも、それらの要素間の関係と同様、記述されている。

CIMの記述には、ユニファイド・モデリング言語(UML)という、標準化されたオブジェクト指向方法論で、様々なソフトウェアツールでサポートされている言語が使用されている。CIMは、主として、直接インタフェースあるいは統合バス経由での情報交換のため、および、様々な資源からのデータアクセスするための共通語を定義するために使用される。
CIMモデルは、基本要素、トポロジー、発電、負荷モデル、計測と保護のようなパッケージに細分化されている。これらのパッケージ化の唯一の目的は、モデルをよりトランスペアレントにすることである。クラスの関係は、パッケージの範囲を超えて伸びることもある。

iii) プロトコル

通信技術は、過去数年にわたって急速に発展し続けてきた。その中で、TCP/IPプロトコルは、電力供給分野における不動のネットワーク・プロトコル標準になった。
IEC 62357 参照アーキテクチャの一部となっている最新の通信規格(例えばIEC 61850)は、TCP/IPに基づいており、ユーザに多大な技術的恩恵を与えている。

IEC 61850「変電所向け通信ネットワークとシステム」

2004年に公表されて以来、IEC 61850 通信規格は、変電所自動化の分野での地歩を確立してきた。それは、信頼できるネットワークであるとともに今後20年の変電所の課題に適応できる非常に柔軟な技術が要求される、オープンで規制緩和されたエネルギー市場のニーズに見事に対応している。IEC 61850は、オフィスネットワーク分野の通信技術の推進役を引き継いだだけでなく、高い機能性と信頼できるデータ通信のための最良のプロトコルと構成を採用している。変電所利用目的で強化され、100MBPSの伝送スピードを実現した産業用イーサネットは、IED(インテリジェントな電子機器)間あるいはIEDと変電所の制御装置との間で高信頼度の情報交換を保証するため、十分な帯域幅を確保している。効果的なプロセスバスが定義され、インテリジェントなCTおよびVTと同様に、従来の機器もリレーに接続できる標準化された方法を提供している。IEC 61850は単なるプロトコルではなく、エンジニアリングとメンテナンス、特に異なるベンダー製の機器を結合する場合に有効である。

IEC 61850の重要な特徴

本標準規格は、仕様自体の記述とともに、変電所での通信に必要とされる要件についての記述を含んでいる。また、以下のような特徴がある:

  • 変電所自動化にフォーカスし、オブジェクト指向でアプリケーションに特有のデータモデルを含む
  • そのモデルは、回路遮断機、保護機能、電流および計器用変圧器、波形録音など、変電所内のすべての既存の装置と機能をほぼカバー
  • 通信サービスでは、情報交換のために多数の方法が用意されており、イベントの報告と記録、開閉器の制御およびデータモデルの情報交換などが含まれている
  • 配電系統の保護リレー装置やBCU(Bay Controller)間の高速データ交換用ピアツーピア通信は、GOOSE(generic object oriented system event:一般のオブジェクト指向システムイベント)で支援
  • サンプル値交換を支援
  • 系統内の擾乱記録のファイル転送
  • 計器用変成器と保護リレー等、主要機器間の通信サービス
  • 特定の通信技術から独立したデータモデルと通信サービスの定義
  • 特定の通信技術から独立したデータモデルを採用しているので、将来の通信技術の進歩・変化に影響を受けず、長期的に安定性が保証されている
  • 今日、この標準規格は、次のような特徴を備えた産業用インターネットの元で使われている:
    • 100MBPSの帯域幅
    • ノンブロッキング・スイッチング技術
    • 重要なメッセージ用の優先度タグ
    • 1ミリセカンドでの時間同期
  • (システムのデータモデルと、それを通信サービスとリンクする上で、標準化された表記を可能とする)共通の形式記述規則
  • この規則は変電所構成言語(SCL)と呼ばれ、IEC 61850に基づくすべての通信をカバー (XMLに基づく構成データの理想的な電子交換形式)
  • デバイス間の相互運用性を保証する標準化された適合試験についても規定
  • デバイスは、ここで規定された多数の適合試験にパスしなければ使えない
  • その適合試験には、不正情報を無視するかどうかのネガティブテストと、想定される異常電文に正しく応答できるかどうかのポジティブテストがある
  • IEC 61850は、変電所内の通信に係る問題すべてをカバーする仕様一式を提示している

IEC 60870-5 遠隔制御装置およびシステム パート5 送信プロトコル

本標準規格は、電力業界の情報伝送で使用する一連の標準で、1994年の初版以来、全世界で数百箇所の変電所が、IEC61850の標準規格に基づいて構築されている。

遠隔制御の通信の規格は3つのパートから構成されている:

  • IEC 60870-5-101、遠隔制御装置およびシステム パート5-101:送電プロトコル-基礎的な遠隔制御作業のためのコンパニオン規格
  • IEC 60870-5-103、遠隔制御装置およびシステム パート5-103:送信プロトコル-保護装置の情報を与えるインタフェースのためのコンパニオン規格
  • IEC 60870-5-104、遠隔制御装置およびシステム-パート5-104:送電プロトコル-標準トランスポート・プロファイルを使用するIEC 60870-5-101のためのネットワーク・アクセス
    IEC 60870-5-101および104のパートは、変電所から制御センターまで、変電所内の情報交換に主に使用される。本標準規格の適用分野は、主変電所(高圧・中圧レベル)から二次変電所(中圧・低圧レベル)に及ぶ。(変電所向けの標準ではあるが)一般的な設計と、シグナル指向の理論的な通信規格となっているので、電気以外の分野にも適用することができ、ガスや水道の設備にも広く利用されている。

IEC 60870-5-104は、(従来行われていた)シリアルのエンドツーエンド通信の操作限界を克服するという要件を満たすためIEC 60870-5でイーサネットおよびTCP/IPを使う方法を規定したもので、高い伝送速度およびバス・システムの使用を許可している。

IEC 60870-5-103は電気的な保護リレーにフォーカスした規定で、IEC 60870-5-101や104と比較すると、一般的なデータオブジェクトは、保護機能の情報に関して、明確にアプリケーション・スペシフィックな形で定義されている。この標準は、主に変電所内の保護リレーの通信に使用されている。

IEC 60870-5は広範囲に適用されているので、現在の電力システムをスマートグリッドに変更するに当たっては、この既存の遠隔制御インフラでスマートグリッドの機能性を形作るための要求が当然出てくる。

以下に、基本システムの異なるシステム間の通信とサブシステム間通信をどのIEC標準規格がカバーするか、さらに、どの相互運用性レベルが個別基準によって備えられるかを示す。

システム:大規模発電

大規模発電

サブシステム間通信

変電所自動化

IEC 61850 変電所内の通信網およびシステム

①②③

IEC60870-5-101 遠隔制御装置およびシステム パート5-101:送電プロトコル-基礎的な遠隔制御作業のためのコンパニオン規格

①②

IEC 60870-5-103 遠隔制御装置およびシステム パート5-103:送電プロトコル-保護装置の情報提供インタフェースのコンパニオン規格

①②③

IEC 60870-5-104 遠隔制御装置およびシステム パート5-104:送電プロトコル-標準輸送プロファイルを使用するIEC 60870-5-101のためのネットワーク・アクセス

①②

IEC 60255-24 電気リレーパート24:電力系統のためのトランジェントデータ交換(COMTRADE)用共通形式

②③

IEC 61400-25 風力タービンパート25:風力発電所の監視および制御のための通信

①②③

プロセス自動化

IEC 61158 産業向け通信網-フィールドバス仕様書、IEC 61784-1、産業向け通信網-プロファイル

①②

システム間通信

運用

IEC 61850変電所内の通信網およびシステム

①②③

IEC 60870-5-101 遠隔制御装置およびシステム パート5-101

送電プロトコル-基礎的な遠隔制御作業のためのコンパニオン規格

①②

IEC 60870-5-104 遠隔制御装置およびシステム パート5-104

送電プロトコル-標準トランスポートプロファイルを使用するIEC 60870-5-101のためのネットワーク・アクセス

①②

市場

市場の項参照

①ネットワーク相互運用性、②構文的相互運用性、③意味的相互運用性

システム:送電

送電

サブシステム間通信

変電所自動化

IEC 61850 変電所内の通信網およびシステム

①②③

IEC60870-5-101 遠隔制御装置およびシステム パート5-101:送電プロトコル-基礎的な遠隔制御作業のためのコンパニオン規格

①②

IEC 60870-5-103 遠隔制御装置およびシステム パート5-103:送電プロトコル-保護装置の情報提供インタフェースのコンパニオン規格

①②③

IEC 60870-5-104 遠隔制御装置およびシステム パート5-104:送電プロトコル-標準輸送プロファイルを使用するIEC 60870-5-101のためのネットワーク・アクセス

①②

IEC 60255-24 電気リレーパート24:電力系統のためのトランジェントデータ交換(COMTRADE)用共通形式

②③

IEC 60834 電力系統の遠隔保護装置-パフォーマンスとテスト

IEC 60495単側波帯電力線搬送端末

システム間通信

運用

IEC 61850変電所内の通信網およびシステム

①②③

IEC 60870-5-101 遠隔制御装置およびシステム パート5-101

送電プロトコル-基礎的な遠隔制御作業のためのコンパニオン規格

①②

IEC 60870-5-104 遠隔制御装置およびシステム パート5-104

送電プロトコル-標準トランスポートプロファイルを使用するIEC 60870-5-101のためのネットワーク・アクセス

①②

IEC 60255-24 電気リレーパート24:電力系統のためのトランジェントデータ交換(COMTRADE)用共通形式

②③

配電

IEC 61850変電所内の通信網およびシステム

①②③

①ネットワーク相互運用性、②構文的相互運用性、③意味的相互運用性

システム:配電

配電

サブシステム間通信

変電所自動化・配電自動化・分散電源

IEC 61850 変電所内の通信網およびシステム

①②③

IEC60870-5-101 遠隔制御装置およびシステム パート5-101:送電プロトコル-基礎的な遠隔制御作業のためのコンパニオン規格

①②

IEC 60870-5-103 遠隔制御装置およびシステム パート5-103:送電プロトコル-保護装置の情報提供インタフェースのコンパニオン規格

①②③

IEC 60870-5-104 遠隔制御装置およびシステム パート5-104:送電プロトコル-標準輸送プロファイルを使用するIEC 60870-5-101のためのネットワーク・アクセス

①②

IEC 61400-25 風力タービンパート25:風力発電所の監視および制御のための通信

①②③

IEC 60255-24 電気リレー-パート24:電力系統のためのトランジェントデータ交換(COMTRADE)用共通形式

②③

システム間通信

運用

IEC 61850変電所内の通信網およびシステム

①②③

IEC 60870-5-101 遠隔制御装置およびシステム パート5-101

送電プロトコル-基礎的な遠隔制御作業のためのコンパニオン規格

①②

IEC 60870-5-104 遠隔制御装置およびシステム パート5-104

送電プロトコル-標準トランスポートプロファイルを使用するIEC 60870-5-101のためのネットワーク・アクセス

①②

IEC 60255-24 電気リレー-パート24:電力系統のためのトランジェントデータ交換(COMTRADE)用共通形式

②③

IEC 61400-25 風力タービンパート25:風力発電所の監視および制御のための通信

①②③

サービス

IEC標準化対象外

プロシューマ

IEC 61850-7-420 電力業務自動化向け通信網パート7-420:基本通信構造-分散型エネルギー資源論理ノード

①②③

IEC 61850変電所内の通信網およびシステム

①②③

IEC 62056 電気使用量の計測-検針、料金表および負荷制御用データ交換

①②

IEC 61334-4-41 配電線搬送方式を利用した配電自動化パート4

データ通信プロトコルセクション41:アプリケーション・プロトコル-配電線メッセージ仕様(DLMS)

IEC 61334、配電線搬送式を使用する配電自動化

①ネットワーク相互運用性、②構文的相互運用性、③意味的相互運用性

システム:運用

運用

サブシステム間通信

EMS・DMS

IEC 61968 電力会社のアプリケーション統合-配電管理のシステムインタフェース

②③

IEC 61970 エネルギー管理システムのAPI (EMS-API)

②③

IEC 60870-6-503 遠隔制御装置およびシステム パート6-503:送電プロトコル - ISO標準およびITU-T勧告Tase2(ICCP)互換の遠隔制御プロトコル

①②

システム間通信

送電

配電

大規模発電

IEC 61850変電所内の通信網およびシステム

①②③

IEC 60870-5-101 遠隔制御装置およびシステム パート5-101

送電プロトコル-基礎的な遠隔制御作業のためのコンパニオン規格

①②

IEC 60870-5-104 遠隔制御装置およびシステム パート5-104

送電プロトコル-標準トランスポートプロファイルを使用するIEC 60870-5-101のためのネットワーク・アクセス

①②

IEC 60255-24 電気リレー-パート24:電力系統のためのトランジェントデータ交換(COMTRADE)用共通形式

②③

IEC 61400-25 風力タービンパート25:風力発電所の監視および制御のための通信

①②③

サービス

IEC標準化対象外

プロシューマ

IEC 61850-7-420 電力業務自動化向け通信網パート7-420

基礎的通信構成-分散型エネルギー資源論理ノード

①②③

IEC 61850変電所内の通信網およびシステム

①②③

IEC 62056 電気使用量の計測-検針、料金表および負荷制御用データ交換

①②

IEC 61334-4-41 配電線搬送方式を利用した配電自動化パート4

データ通信プロトコルセクション41:アプリケーション・プロトコル-配電線メッセージ仕様 (DLMS)

IEC 61334、配電線搬送式を使用する配電自動化

市場

デファクト標準、主に規制当局やユーザ団体で定義されたもの

①ネットワーク相互運用性、②構文的相互運用性、③意味的相互運用性

システム:市場

市場情報伝達のためのプロファイルは、各地域の規制機関や地域のユーザ団体の主導のもと、形成されてきた。したがって、多くの地方独自の通信規格が存在している。
IEC 62325は、市場情報伝達の標準を新たに定めるのではなく、エネルギー市場情報伝達に、UN/CEFACT(United Nations Centre for Trade Facilitation and Electronic Business:国際連合の下位機関である標準化組織)のebXML標準を採用している。その目的は、電力市場取引固有の標準を定めるのではなく、オープンで、EDIFACT、X12などの特定の技術に依存しないフレームワークを提供することにある。
IEC 61970-302 1.0版 エネルギー管理システム・アプリケーション・プログラム・インタフェース(EMS-API) -パート302:Financial、Energy SchedulingおよびReservationsの共通情報モデル(CIM)
種々様々のプロトコルおよび標準がこの分野では使用されるが、モデリング側では、ほとんどUMLが使用されている。IEC 61970およびIEC 61968のCIMを更に進化させ、統合することで、電力価格モデルを実装するためのロードマップが見えてくる。

市場

サブシステム間通信

市場内

規制当局あるいはユーザ団体によって主に定義された独自のデータモデルと通信ソリューション

システム間通信

運用・

大規模発電・

サービス・

プロシューマ

IEC /TR 62325 エネルギー市場の通信フレームワーク

デファクト標準、主に規制当局やユーザ団体で定義されたもの

①構文的相互運用性

システム:サービス

サービス

サブシステム間通信

サービス内

新しいサービスアプリケーションは、シームレスにすべてのシステムに適合するよう標準化されたソフトウェア開発方法論に従うべきであるが、IECで規定する標準化の対象外

システム間通信

運用・

市場・

プロシューマ

新しいサービスアプリケーションは、シームレスにすべてのシステムに適合するよう標準化されたソフトウェア開発方法論に従うべきであるが、IECで規定する標準化の対象外

プロシューマ

プロシューマ

サブシステム間通信

AMI、AMR

AMI,AMRの項参照

ホーム・オートメーション

スマートホームとビル・オートメーションの項参照

ビル・オートメーション

スマートホームとビル・オートメーションの項参照

システム間通信

サービス

新しいサービスアプリケーションは、シームレスにすべてのシステムに適合するよう標準化されたソフトウェア開発方法論に従うべきであるが、IECで規定する標準化の対象外

運用・配電

IEC 61850-7-420 電力業務自動化向け通信網パート7-420:基本通信構造-分散型エネルギー資源論理ノード

①②③

IEC 61850変電所内の通信網およびシステム

①②③

IEC 62056 電気使用量の計測-検針、料金表および負荷制御用データ交換

①②

IEC 61334-4-41 配電線搬送方式を利用した配電自動化パート4:データ通信プロトコルセクション41:アプリケーション・プロトコル-配電線メッセージ仕様(DLMS)

IEC 61334、配電線搬送式を使用する配電自動化

市場

地域の規制当局もしくはユーザ団体の問題で、IECの管轄外

①ネットワーク相互運用性、②構文的相互運用性、③意味的相互運用性

4.2.1.4 ギャップ

IEC 61970およびIEC 61850では、電力以外にガスや水道分野の事業も営む公益事業用のデータモデルがまだ考慮されていない。
現在、IEC 61850とIEC 61970の間で完全なマッピングができていない。
シームレスなスマートグリッドでの通信を行うには、サブシステムとシステム間通信のマッピングを必要とする。現在、既に確立された分野間の標準的なマッピング(例えばIEC 61850からホーム・オートメーションおよびビル・オートメーション分野)が規定されていない。
既存の通信規格と、IPV6技術標準との統合/マイグレーションが必要である。
AMIアプリケーション向けのシームレスな無線通信の標準規格がまだ定義されていない。対象候補はWiFi、モバイルWiMAX、GPRSなど。

4.2.1.5 提言

提言 G-C-1

(IECが規定している)CIMおよびサービス指向アーキテクチャー(SOA)は電力分野にフォーカスしているが、これらのコンセプトはオープンで電力以外の分野にも柔軟に対応できる。配電システムの運用は、ガスや水道水の供給にも適用可能である。そのような電力以外も供給する公益企業向けに、CIMとSOAの電力以外への拡張が行われるべきである。
そこで、そのような公益企業が、IEC 61970およびIEC 61850の規格を拡張することで、受ける影響度を調査するよう提言する。

提言 G-C-2

シームレスなスマートグリッド通信を行うためには、システム間およびサブシステムの通信のマッピングが必要である。定着した標準規格間をマッピングするためにどのようなプロファイルがあるか調査し、もしなければ新規にそのようなプロファイルを開発することを提言する。

提言 G-C-3

ユーザは、通信インフラへの投資を保護するために、将来の変更にも耐えうるFuture-proofの通信規格を必要としている。通信規格がFuture-proofであるためには、特定の通信技術から独立していることが望まれる。したがって、今後いつでも最先端通信技術を適用することができるよう、通信規格にはオープンなものでなければならない。

提言 G-C-4

AMIでの通信に関しては、いくつかの物理的な通信技術上のマッピングが必要となる。その1つとして、無線通信輸送プロトコルは必須である。

提言 G-C-5

スマートグリッドのコンセプトでは、エネルギー連鎖に沿って技術とビジネスプロセスがともに成長していく。CIMとSOAは、技術とビジネスプロセスの統合に共通の概念を供給する。IEC 61970の基礎をなすSOAの構造は、新しいアプリケーションの実装に柔軟姓を与えるものである。
そこで、電力自動化に向けたCIMおよびSOA構造の恩恵と限界を関係者に広く通知すべきである。

提言 G-C-6

IPベースの通信をスマートグリッドに適用することに関して、関連者の間で多くの混乱が見られる。すなわち、TC 57標準規格(例えばIEC 61850およびIEC 61970)の既存の電力自動化フレームワークが、広く利用されているIPプロトコルおよびIP通信と矛盾しているという認識が広まっている。しかし、その認識は間違っており、タイム・クリティカルではないスマートグリッド・アプリケーションに関して、IEC 61850およびIEC 61970は、IPおよびTCP/IPの使用を否定するものではない。IECは、そのような誤った認識を払拭するよう活動すべきである。
電力自動化の標準規格はTCP/IPと密接な関係にあること周知徹底させるような広報活動の実施を提言する。

以上、スマートグリッドの通信に関する①特徴(4.2.1.1)と②要件(4.2.1.2)、③関連するIEC標準規格(4.2.1.3)と、④シームレスなスマートグリッド・アプリケーションを実現する上での既存標準規格に存在するギャップ(4.2.1.4)、⑤最後にギャップの解消などのために必要な、IEC内の関連部署に対する提言(4.2.1.5)をご紹介しました。

今回再認識したのは、IECが電力関連アプリケーションを、上位レベルではSOAのアーキテクチャ、CIMのオブジェクトモデルから、通信レベルのTCP/IPまで、すべて一色に統一させようと考えているわけではなく、タイム・クリティカルではないスマートグリッド・アプリケーションに関して、IEC 61850およびIEC 61970とTCP/IPの適用を推奨していることです。

ロードマップという言葉から、ここで指摘されたギャップおよび提言にそって、いつまでにどのIEC標準規格をどう改良していくかという時間制約を付記した今後の開発計画までを記したものを期待していた方にとっては、少々拍子抜けだったかもしれませんが、それは、今後提言を受けたIEC内の担当部署で検討されていくことだと思います。

本「IECスマートグリッド標準化ロードマップ」は、この後、「通信」と同様、以下のとおりスマートグリッドに関連する様々な側面に関して、「ロードマップ」を示していますが、全文136ページをすべてご紹介していくのは大変なので、このブログのシリーズは一旦ここで終了させていただきます。

4.2.2 Security
4.2.3 Planning for the Smart Grid
4.3.1 Smart transmission systems Transmission Level Applications
4.3.2 Blackout Prevention / EMS
4.3.3 Advanced Distribution Management
4.3.4 Distribution Automation
4.3.6 Distributed Energy Resources
4.3.7 Advanced Metering for Billing and Network Management
4.3.8 Demand Response / Load Management
4.3.9 Smart Home and Building Automation
4.3.10 Electric Storage
4.3.11 E-mobility
4.3.12 Condition Monitoring
4.3.13 Renewable Energy Generation

終わり

IECのスマートグリッド標準化ロードマップ-その3

2010年7月30日 金曜日


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欧州の国際電気標準会議(IEC)戦略グループSG3が、先月公開した「IEC版スマートグリッド標準化ロードマップ:IEC Smart Grid Standardization Roadmap Edition 1.0」をご紹介しています。
今回は、その第4章「IECスマートグリッド標準化ロードマップ」の前半部分をご紹介したいと思います。


出典:同ドキュメント表紙およびhttp://www.iec.ch/smartgrid より

では、はじめます。

4. IECスマートグリッド標準化ロードマップ

4.1 ロードマップ策定手順の説明

本節では、(スマートグリッドに関連する)既存のIEC規格を洗い出し、スマートグリッドに適用する場合、今後の新しい標準化活動が必要となりそうなギャップを明らかにするために採用した手順を概説する。

まず、その手順として、トップダウン方式を採用した。前述したように、スマートグリッドの主要アプリケーションの特徴はスマートグリッドの市場推進要因に求めることができる。したがって、スマートグリッド・アプリケーションのユースケースを吟味することで、そのアプリケーションとユースケースが提起する要件が明らかとなる。その要件が、当該アプリケーションの課題と標準化の必要性を分析する手がかりとなるのである。

要件を洗い出す部分の詳細な手順は以下のとおりである:
1. 電力業務におけるすべての機能要件とシステム管理要件を捉えて記述する

-ドメイン(例えば市場操作)ごとに操作をまとめる
-その操作に使われている/使われるであろう/使われ得るすべての機能(例えば配電自動化、発電ディスパッチ)をすべて洗い出す
- 各機能を非常に簡潔に記述する
- 各機能について、関連する要素間の重要なインタフェースを洗い出す
- 各機能をサポートするための(データ管理やセキュリティ等の)すべてのシステム管理要件をすべて決定する

2. 各機能要件およびシステム管理要件について、アーキテクチャ設計への影響度を評価し格付けする

3. アーキテクチャ設計に重要な影響を及ぼす可能性のある機能を洗い出し、簡潔に評価する

こうして洗い出した要件が、既存の規格で満たされているか、あるいは、新たな規格開発の必要性があるかどうかを分析検討し、最後にIECへの提言としてまとめた。これらの提言は、SMB/SB1のような最高管理評議会から、TC、SCのような委員会と、更にその下の作業部会まで、IECのいろいろなレベルの組織に向けたものになっている。

最初に、一般的な要件を調べたところ、ほとんどのスマートグリッド・アプリケーションおよびユースケースの主要共通要件として、増大するインテリジェントなデバイス、ソリューションおよび組織の高度な相互運用性が見いだされた。
かつてないほど複雑化した電力系統の相互運用性を考える場合、運用性自体と可制御性を考える必要がある。また、相互運用性には2つの側面、すなわち、「構文的な相互運用性」と「意味的な相互運用性」がある。
「構文的な相互運用性」とは、2つ以上のシステムがデータを通信し交換する能力を指す。これは、主に標準化されたデータ形式とプロトコルを通じて行われ、したがって、典型的な標準化対象分野である。IECおよび他のSDOの作業の多くは、相互運用性の形式策定に集中している。この「構文的な相互運用性」は、より高いレベルの相互運用性を実現するための必須条件である。
「意味的な相互運用性」とは、2つ以上のシステムが交換されたデータを自動的に解釈する能力である。これを達成するためには、共通の情報交換参照モデルを容認しなければならない。これも重要な標準化対象領域である。
以上のどちらの相互運用性についても、通信が、一般的な要件となっている。そこで、将来の電力網で、すべての主要ドメインにまたがる情報に関して、どのような情報交換/自動的な解釈が行われ得るか詳細に調査した。

もう1つの共通要件はセキュリティである。
セキュリティには、危険、損失および犯罪行為からの保護がある。セキュリティは、そのような危害を防ぐ行動に関する規定を含んでいなければならない。電力網は、重要な社会インフラなので、(セキュリティに関して)既に政府系機関による多くの規制や要件が存在するが、スマートグリッドの出現による、情報交換頻度の増大と制御性向上のため、サイバー・セキュリティという新たなレベルのセキュリティが求められている。

これら一般的な要件を吟味した後、SG3では12の特定アプリケーションとその要件の検討に専念した。それらは、スマートグリッドの主要領域をカバーするものである。
※実際の章立てでは、3つの一般要件と13の特定要件をカバーしている
また、ドキュメントの後半(4.4節)では、その他の要件についても分析している。それらは、主としてスマートグリッドの実装に必要な要件である。しかしながら、それらはスマートグリッド特有、あるいは、スマートグリッドがもたらす変化に特有なものではない。例えば、EMC(Electromagnetic Compatibility:電磁妨害への耐性)は、スマートグリッド・ソリューションの要件の1つではあるが、他のシステムでも同様に要件となり得るものである。

個々のサブシステムの構成:

(4.2、4.3節の各項の要件に対するスマートグリッド標準化ロードマップの記述の構成)
サブシステムを概説する各項は、以下の5つの条からなる:
● 特徴:アプリケーションの短い説明と、必要なら、いくつかのユースケースを記述
● 要件:そのようなアプリケーションをカバーするため必要な要件を記述
● 既存規格:IECが公表した既存規格のうちに、既に必要な要件をカバーするような標準規格を記述
● ギャップ:必要な要件を満たすにはギャップが認められる場合、それを記述。新規の標準規格を策定する必要があるのか、既存規格を変更するだけで良いのかも示した
● 提言:IECへの提言を記述した。

※ IEC-SG3は、スマートグリッド標準化戦略を規定する責務のもとに本ロードマップをまとめており、具体的な対応(既存標準規約の改定や、新規標準規約策定)は、先にも述べられているとおり、内容によって、IECのSMB、TC、SCや、更にその下の作業部会に委ねられるため、「提言」の形をとっている。

4.2 一般

4.2.1 通信

4.2.1.1 特徴

セキュアで、信頼度が高く、経済的な電力供給を行うためには、高速で、高効率、高信頼度の通信インフラが欠かせない。通信ネットワークの計画と実現には、電力供給装置自身を設置するのと同等の注意が必要である。スマートグリッドを実現するためには、共通の概念のもと、すべてのコンポーネントとステークホルダは効率的にインデグレートされねばならない。そのためには、構文的および意味的な相互運用性という2つの課題をクリアしなければならない。
複雑なコンポーネントおよびステークホルダのインタフェースを明らかにするため、図3に電力業界における基本システムとそれらの相互接続について記述した。

図.3 概念モデル

通信の観点からすると、各システムはそれぞれ、情報提供者、情報利用者、あるいは、その両方の役割を果たしている。このシステム間通信に加えて、これらのシステムは、特定の内部通信を行うサブシステムから成っている。

以下のパラグラフでは、そのようなサブシステムを含むスマートグリッドの基本システムを紹介し、通信を行う動機を明らかにする。

システム:大規模発電

「発電」には、例えば原子力発電、水力発電や化石燃料を使う火力発電からメガソーラー、ウインド・ファームまで、大量にエネルギーを電力に変換するプラントが含まれる。それらのプラントは、送電系統に通常直接接続され、(単に電力を供給するばかりでなく)電力系統安定化装置(PSS)が提供するような、インテリジェントな機能も持っている。

大規模発電

サブシステム通信

プロセス自動化

発電プラントにおけるプロセス自動化は、エネルギー変換過程の制御・監督に用いられ、対応するEMS/DMSシステムや発電・負荷計画システムへのインタフェースを提供する

変電所自動化

「変電所自動化と保護」のスコープは、電気的なプロセスと、変電所の装置を保護・制御することである。

そのために、電気的なプロセスの状況に関する情報が保護・制御装置間で交換され、異常が見つかると適切な対応がとられる

システム間通信

運用

需給計画と、その修正計画の情報交換

市場

発電スケジューリングと電力取引のために利用可能な電力情報(送電量および運用予備力)が市場に公開される

システム:送電

送電系統は、発電所から遠く離れた需要地に電気を届けるための送電線と、変電所から構成される。遠隔制御、現場での制御、および送電系統を監視するため、変電所は、変電所自動化システムを装備している。

送電

サブシステム通信

変電所自動化

4.3.5 変電所自動化の項参照

システム間通信

運用

送電系統は、通常、送電系統運用者によって遠隔操作で制御・監督される。したがって、情報は変電所と中央のEMSアプリケーションの間で交換される。そこには、メーター計測情報だけでなく、設備管理アプリケーションで必要となる装置状況の情報も含まれる

システム:配電

配電系統は、消費者への電力供給を行うローカルな電力網である。従来、電力は送電系統により運ばれてきたが、分散電源によるローカル発電が増え、今後配電系統に直接供給する電源が増えると思われる。更に、変電所の自動化は、(中圧、低圧の)小型トランス変電所まで拡張され、故障識別がより早く行えるようになって、障害復旧までの時間が短縮されるようになる。

配電

サブシステム通信

変電所自動化

4.3.5 変電所自動化の項参照

配電自動化

4.3.4 配電自動化の項参照

分散電源:DER

4.3.6 分散電源の項参照

システム間通信

運用

配電系統は、通常、配電系統運用者により遠隔制御・監視が行われている。したがって、変電所と中央のDMSアプリケーション間で情報交換が行われる。

設備管理アプリケーションのための情報と、装置状況に関する測定情報の送信に加えて、分散電源プラントでは、VPP(仮発電所)のコンセプトに基づいた協調制御の情報交換が行われる可能性がある

サービス

運用支援機能の提供(例えば、再生可能エネルギーの発電量予測)

プロシューマ

メーター計測、デマンドレスポンスおよび分散電源管理のため、配電管理システム(DMS)との情報交換を行う

システム:運用

運用システムには、ネルギー管理(EMS)および配電管理(DMS)システムのネットワーク管理センターが含まれる。EMSの停電対応およびDMS参照。

運用

サブシステム通信

変電所自動化

4.3.5 変電所自動化の項参照

配電自動化

4.3.4 配電自動化の項参照

分散電源:DER

4.3.6 分散電源の項参照

システム間通信

大規模発電

大規模発電のシステム間通信参照

送電

送電のシステム間通信参照

配電

配電のシステム間通信参照

市場

発電スケジューリングと電力取引のために利用可能な電力情報(送電量および運用予備力)や、電力売買注文情報が、電力取引システムとの間でやり取りされる

サービス

運用支援機能の提供(例えば、再生可能エネルギーの発電量予測)

プロシューマ

メーター測定、デマンドサイド・マネジメントおよび分散電源管理で、DMSとプロシューマ間の情報交換が行われる

システム:市場

電力市場システムでは、電気エネルギーは商品として売買される。その電気エネルギーの売買価格は需給によって決定される。
将来のシステムでは、電力取引市場と価格の情報は、今現在そのような市場情報を受け取れない人まで広くいきわたるだろう。情報は、オンラインで、今日よりはるかに短い時限内に配信されるはずである。各消費者は、一時間ごとか、もっと短い間隔で、電力価格情報を受け取るようになると思われるが、それは、IECの定める標準規格対象外である。

市場

サブシステム通信

電力取引

市場の項 参照

※対応する記述なし

システム間通信

運用

発電スケジューリングと電力取引のために利用可能な電力情報(送電量および運用予備力)や、電力売買注文情報が、電力取引システムとの間でやり取りされる

大規模発電

発電スケジューリングと電力取引のために利用可能な電力情報(送電量および運用予備力)が、大規模発電システムから送信される

サービス

市場支援サービス(例えば再生可能電源の発電予測)

プロシューマ

発電スケジューリングと電力取引のために利用可能な電力情報(送電量および運用予備力)や、電力売買注文情報が、電力取引システムとの間でやり取りされる

システム:サービス

サービス・システムは、広い範囲にわたって新たなサービス展開の可能性がある。スマートグリッドをきっかけとして新たな事業モデルが出現するかもしれない。そのためには、サービス・システムは他の様々なシステムとインタフェースを持ち、それらのインタフェースに依存するだろう。

サービス

サブシステム通信

新しいサービスアプリケーションがシームレスにすべてのシステムに適合するためには標準化されたソフトウェア開発方法論に従う必要があるが、それは、IECが関連する標準規格の範囲外である

システム間通信

運用

運用支援機能(例えば、再生可能電源の発電予測)

市場

市場支援機能(例えば、再生可能電源の発電予測)

プロシューマ

設置、保守、ビリング、ホーム&ビルディングマネジメントなどの顧客サービスが考えられる

システム:プロシューマ

プロシューマ

サブシステム通信

HBES/BACS参照

プロセスの自動化

化学薬品工業や製造業など多くの産業では、プロセスオートメーションが製造工程だけでなくエネルギー消費や発電の制御・監督に適用されている

システム間通信

サービス

運用支援機能(例えば、再生可能電源の発電予測)

運用

4.3.6 分散電源および 4.3.7 AMIの項参照

市場

発電スケジューリングと電力取引のために利用可能な電力情報(送電量および運用予備力)が、電力取引市場システムから送信される

配電

通常、配電システムインフラがDMSとの通信に使われる

4.2.1.2 要件

スマートグリッドの通信の主目的は、すべてのコンポーネント間で高度に相互運用可能な通信を実現することである。これは、共通のセマンティック(データモデル)、共通のシンタックス(プロトコル)および共通のネットワークコンセプトに基づいて初めて可能となる。そこで、サブシステム間通信方式の収束と協調が推し進められている。
一般的要件として、時代遅れとならない通信コンセプトの採用が求められる。通信技術同様、アプリケーション分野でも、将来の拡張に対してオープンであらねばならない。ただし、(電力系統のすべてを同時に一斉に刷新できないので)単に最先端技術のコンポーネントを効率的に統合することに関してだけオープンなのではなく、レガシーな通信コンポーネントに対してもオープンである必要がある。
リアルタイム・アプリケーションでは、システム全体にわたる、高精度の同期を必要とする。また、重要なアプリケーションの場合、高いサービス品質が通信コンセプトに求められる。したがって、高度な冗長性のコンセプトが不可欠である。

中途半端ですが、かなり長くなってきましたので、一旦区切りをつけてアップします。
ここまでで、IECスマートグリッド標準化ロードマップの形が見えてきたと思います。すなわち、このロードマップを作成したIEC-SG3としては、既存のIEC国際標準をどのようにすればスマートグリッドに適用できるか、そのためにはIECのSMB、SC、TCおよび、それらの下部組織であるWGで何をすべきかを、IEC内のそれらの当該組織向けに提言するとともに、現状では、IECの国際標準を使ってここまでスマートグリッド化をサポートできるし、今後更にIEC標準規格をスマートグリッド構築向けに充実させていくという方向性を一般向けにも見せているということですね。

また、米国NISTの“労作”である概念モデルを、しっかり/ちゃっかり流用していることも確認できました。

次回は、この続きで、スマートグリッドの一般要件の1つである通信について、現在のIEC国際標準ではどのような規格があるのか(既存規格)、それらをスマートグリッド構築に利用するためにはどのようなギャップがあるのか、それに対してSG3としてはIEC内の当該組織に対してどのような提言をしているかを見ていきます。

終わり

IECのスマートグリッド標準化ロードマップ

2010年7月24日 土曜日


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昨年11月、「米国のスマートグリッドの標準規格の動向」で、米国国立標準研究所(NIST)の「NISTスマートグリッドの相互運用性に関する規格のフレームワーク及びロードマップ第1版(案)」をご紹介しましたが、その後、関係者のコメントを反映し、2010年1月、「NISTスマートグリッドの相互運用性に関する規格のフレームワーク及びロードマップ第1版」が正式に公開されました。現在、選定された15の優先的に行動すべき計画(PAP)を中心に、着々とスマートグリッド実現に向けた作業が進められているようです。 米国では、上記の「規格フレームワークとロードマップ案」策定時点から、電力会社や重電メーカーだけではなく、ICT事業者を含め毎回数百名のステークホルダがワークショップに参加し、ユースケースの検討をはじめ、精力的に、標準化を推し進めている感があります。この辺りに、改めて、アメリカのパワーを痛感しました。

それに比べると、欧州の国際電気標準会議(IEC)では、粛々とスマートグリッド関連の標準化作業を進めているようです。
2008年11月、スマートグリッド関連機器とシステムの相互運用性を達成するために必要な、プロトコル及びモデル規格を含むフレームワークの開発を行うことを目的とした戦略グループSG3(議長:Richard Schomberg 仏EDF)を標準管理評議会(SMB)内に設置。スマートグリッドにかかわる11の技術委員会(TC)へのアンケート調査から始めて、2011年にスマートグリッドに対する提言とロードマップのとりまとめ、欧州規格の策定予定と聞いていましたが、先月(2010年6月24日)、「IEC版スマートグリッド標準化ロードマップ:IEC Smart Grid Standardization Roadmap Edition 1.0」がSG3より公開されました。英文136ページのドキュメントです。

出典:同ドキュメント表紙およびhttp://www.iec.ch/smartgrid より

今回は、その序文および第1章「概要」ご紹介したいと思います。

では、はじめます。

序文:FOREWORD

世界中で、多くのベンダー、政策決定者および公益企業が、運用効率改善、制度設計の改善、顧客価値向上に向けて、送配電や顧客システムへのスマート技術の適用を実施中、あるいは実施しようとしている。安全で、スマートに系統電力にフル接続する技術を迅速に実装していくことが公益企業の需要家、ひいては一般社会へスマートグリッドが提供する価値の1つであり、その意味で、スマートグリッドは、系統電力を近代化する概念と言うことができる。スマートグリッドは、発電端から需要端までの電気系統に関係するすべてのものを包含している。

スマートグリッドの世界標準を規定する

IEC(International Electrotechnical Commission:国際電気標準会議)は、電気・電子技術分野の国際標準・規格を作成し、その普及を図ることを目的とした非政府機構である。2008年に新規に設置したIECスマートグリッド戦略グループ(以降、SG3)は、現在世界中で展開されている数多くのスマートグリッド・プロジェクトに対して「ワンストップ・ショップ」の機能提供を目指している。また、SG3は、スマートグリッドを構築するために必要な規格(第1版)やガイダンスをスマートグリッド・プロジェクトが容易にアクセスできるよう、WEBサイト(www.iec.ch/smartgrid)を準備している。
さらに、アクションプランに基づいて、スマートグリッドの要件を支援する包括的な世界標準のセットが矛盾なく機能するよう、関連する種々のIEC技術委員会(TC)をガイドする行動計画に基づいて活動中である。

はじまり

ブラジル-サンパウロで2008年の秋開催された会議で、IEC標準管理評議会(SMB)は、戦略グループ(SG)の1つとしてスマートグリッド戦略グループ:SG3の創設を承認した。
SG3は、14カ国の専門家から構成され、それ以来、スマートグリッドのデバイスとシステムの相互運用性を達成するためのプロトコルおよびモデル基準を含む、IECの標準化フレームワークを開発してきた。本ロードマップドキュメントは、その相互運用性実現のためのプロトコルおよびモデル基準を含んだものである。
SG3は、広く今日のスマートグリッド・プロジェクトに首尾一貫して使用できる、既存(あるいは完成間近の)IEC規格に基づいたIEC規格のフレームワークの第1版を提供するため、スマートグリッドに関連する内外の関係者にコンタクトしてきた。また、IECは、SG3との緊密な連携の下、スマートグリッドのプロジェクトマネージャー、役員および外部標準策定機関(SDO:Standard Development Organization)向けの対話型WEBサイトを開発し、すぐ利用可能な標準規格や、標準規格を最大限に利用するためのガイダンスを提供できるようにした。更に、SG3は、スマートグリッド用の「汎用参照アーキテクチャ」を開発するべく、現在、実際に業界で執り行われているユースケースの情報収集を実施している。この「汎用参照アーキテクチャ」は、今後、本ロードマップドキュメントを参照するすべての人に利用されることを期待しているものである。
こうして、スマートグリッドに関連する多くのIEC技術委員会との調整がつき、スマートグリッドの要件を満たす一組の調和の取れた世界標準を提供するというゴールに向けた行動計画が出来上がった。

新たな標準が必要か?

スマートグリッドは、そのスコープが広いので、関連する規格の範囲も非常に広く、複雑になっている。根本的な問題は、相互運用可能で安全なスマートグリッドを達成するというゴールに向けて、顧客便益を最大化するには、どのような組織および優先度付けが必要かということである。
電力業務や通信で、これまで使い込まれてきた規格やベストプラクティスが既にあり、スマートグリッドの展開促進にも容易に利用できる。ただ、採用に当たっての問題は、ハイ・レベルのスマートグリッド・システム設計者に、それらの広範囲で詳細にわたる規格への認識が不足していることと、それらを組み合わせて適用するための明瞭なベストプラクティスおよび運用規制のガイドラインがないことである。もう1つの重大な問題は、スマートグリッド・プロジェクトが、異なるグループや異なる技術委員会によって別々に開発された規格を使用する必要があるということだ。
相性のよさそうな規格同士でも、コンセプトに相違があり、結果的に互いに相容れないこともある。したがって、スマートグリッドに適用した場合に相互運用性が担保できるかどうかの実証が必要である。その後、ガイドラインを作成し、必要なら民間認定機関の設立・利用も視野に入れて、相互運用性を担保するためのメカニズムを開発する必要がある。

待望の標準フレームワーク

スマートグリッド・プロジェクトを毎回一から始め、同じような発見・間違いを犯すのは賢明ではない。また、ベンダーも、グローバルなマーケットが出来上がるかどうかも分からない分野向けに、革新的な新製品開発投資を無制限に行うことはできない。そこで、SG3では、スマートグリッド・プロジェクトのマネージャー達がツールキットとして普遍的にシームレスに使用できるフレームワークの提供を目指している。

このフレームワークには、以下のようなベストプラクティス・ガイドラインと、規格一式を含んでいる:

  • スマートグリッド・プロジェクト・ガイドライン

要件定義、設計、インデグレーション、テスト、検証といった、プロジェクト推進上常識となっているものの、必ずしも実行されるとは限らない主なステップと、境界および相互運用性の適正レベルの定義方法について記述。

  • ユーザ要件定義レベルで、一般的なユースケースとともに用いられる規格一式
  • 電気・電子技術および情報技術面のテクニカル・デザインと仕様レベルで使用される規格一式

あまりにも多くの規格がすでに存在しており、分野横断的な互換性に関して詳細な実証が望まれる。そして、互換性の検証で選考に残った規格達(あるいは規格の一部)のカタログを提供することが、このフレームワークの提供価値である。

このドキュメントは、最近実施されたIEC-SG3の作業に基づいて、「IECスマートグリッド・ロードマップ」のための標準化の要件を表す戦略的かつ技術指向のレファレンスブックのドラフト版である。本ドキュメントは、一度作成したら終わりというものではなく、今後も変更および追加があり得る。(例えば、スマートグリッド汎用参照アーキテクチャのマッピングの完成時など)それらの、変更・追加は、今後本ロードマップの改訂版に組み入れられるだろう。

このロードマップは、既存の(ほとんどがIECの)規格を、スマートグリッドへの適用という観点から吟味しなおしたものである。実際の規格と、スマートグリッドに適用するに当たっての要件のギャップ分析を行い、規格化医療のための提言を付している。また、第一版公開に先立って、国内外のグループから得られたコメントをSG3でレビューし、議論した結果を反映したものである。

1.概要:Management Summary

スマートグリッドという言葉は、直近の課題として電力網の機能拡張を、長期的には将来の電力系統のあり方を示す用語である。その定義や、どこまでが関連するのかのスコープははっきりとしていないが、主な関心は、電力網を構成するすべての要素の「見える化」と制御性の向上にある。
また、電力系統を構築する様々な製品、ソリューションおよびシステムに対して、より高いレベルで、構文的・意味的な相互運用性が求められている。
更に、長期投資セキュリティや、電力系統に使用されてきた既存のレガシー・システムへの対応など、特定の要件への考慮も必要である。

この相互運用性や投資セキュリティに対応するためには、開発および投資に当たって健全な規格のフレームワークに基づくことが不可欠である。そのフレームワークは、スマートグリッドの実現を通じて得られる新たな進展と恩恵の核心となるだろう。
電気・電子技術標準化の分野で唯一の国際標準化機関であるIECは、スマートグリッドの進展と、それが社会全体にもたらす有益な効果に寄与する理想的に立ち位置を占めている。IECのスマートグリッド戦略グループ:SG3は、スマートグリッド実現に向けた標準化作業を調整する作業に取り組んでいる。その第一歩として、スマートグリッドに関連する分野を特定し、新たに発生する要件を引き出すとともに、既存の規格とのギャップをサマライズした。
第3章「スマートグリッドのビジョン」では、スマートグリッドの推進要因を検討し、スマートグリッドの簡潔な定義を与えている。また、スマートグリッドの主要要素とアプリケーションについても記述している。
第4章「IECスマートグリッド標準化ロードマップ」は、スマートグリッドの主要領域の調査結果である。通信とセキュリティに関する分野に加えて、次の話題が含まれている:

・HVDC(High Voltage Direct Current)/FACTS(Flexible AC Transmission Systems);
・停電防止/EMS;
・高度な配電管理;
・配電自動化;
・変電所自動化;
・分散型エネルギー資源;
・進化したメーターインフラ:AMI
・デマンドレスポンスとロードマネジメント;
・スマートホームとビル・オートメーション;
・電力ストレージ;
・eモビリティと状況監視

この章では、上記の個々のトピックについて、何をなすべきかの提言も付記している。
第5章では以下に示すとおり、IEC全体としてアクションすべき「一般的な提言」を記載した。

提言G-1

スマートグリッドとは何かについての、単一の統一概念はない。スマートグリッドにはいろいろな形があり得る。更に、(一朝一夕でシステム全体を総入れ替えすることは不可能なので、電力網に関わる)レガシー・システムも組み込まれなければならない。
したがって、既存の、成熟した電力業界固有の通信システムも使用できなければならない。
IECの役割は、スマートグリッドとして、さらに必要となるインターフェースや動作環境を標準化することであり、アプリケーションやビジネスモデルを標準化することではない。

提言G-2

IECは、スマートグリッド標準化に向けた作業を奨励するべきである。特に、IEC/TR 62357(Reference Architecure)の潜在的な可能性を追求すべきである。IECは、白書、プロモーションおよびワークショップを通じて、技術委員会:TC 57のフレームワークの適用をステークホルダーに通知すべきである。

提言G-3

技術的な接続基準は規格、規制および様々なローカル仕様に従う。これらの接続基準間の調停は、IECでの標準化のスコープ外である。TC 8で一般的な最低要件を取り扱うが、IECはこれらの問題の詳細な標準化を差し控えるべきである。

提言G-4

IECは、「市場」ドメインのステークホルダーとの緊密な協調を図るべきである。
この分野では、多くの専用作業が行われている。IECは、UN/CEFACT、UN/EDIFACTその他の重要な規制機関および事業者団体との緊密な協業を図るべきである。
最も有望な市況データ・システムの調査を行うべきである。そのインプットは、スマートグリッドを市場連動するよう拡張するために不可欠なものである。

提言G-5

IECは、米国NISTによって既に行われている作業、およびNISTのロードマップ作成に携わった参加者に感謝すべきである。IECは、これまで関わってきた、特定の優先分野を積極的に支援するとともに、NISTがローカルあるいはリージョナルな標準(例えばAMI、DER)を採用している分野に関して、NISTのロードマップ作成アクティビティとの緊密な協業を図るべきである。(図1参照)


図.1 IEC61850モデルと共通情報モデル(CIM)

IECは、スマートグリッドの分野に関して、すでにすばらしい標準規格を保持している。そのいくつかは、現在および将来にわたって、スマートグリッド実現のためのコアスタンダードになると考えられる。
そのようなコアスタンダードには以下のものがある:

IEC/TR 62357

電力自動化の標準のフレームワークで、SOA(サービス指向アーキテクチャー)の概念を記述

IEC 61850

変電所の統合/オートメーションに使用される通信ネットワークとシステムの規格で、変電所内通信プロトコルと、変電所内の装置・機器が持つ情報のモデル(デバイスモデル)を規定

IEC 61970

エネルギー管理システム(EMS)のAPI、情報モデル(CIM)とコンポーネントインターフェース仕様(CIS)を規定

IEC 61968

配電管理システム(DMS)のAPI、情報モデル(CIM)とコンポーネントインターフェース仕様(CIS)を規定

IEC 62351

セキュリティ

また、新しいアクティビティとしては、AMI(例えばIEC 62051-62059; IEC/TR 61334)およびDER(例えばIEC 61850-7-410: -420)とEV(例えばIEC 61851)がある。
更に、従来は標準化の対象領域外だった市場とサービスシステムのような領域がある。
これらの新たなアクティビティからも、IECで標準化すべき新しい要件が持ち込まれている。IECは、これらの分野に関係のある組織とも緊密な協業を図るべきである。

調査により、スマートグリッドに関連する100個以上の標準および標準部品が識別された。また、12の特定のアプリケーションと6つの一般的な話題について分析が行われ、今後の活動のための44の提言がまとめられた。

IECは、電気・電子技術の国際標準化組織として、スマートグリッドに関係のある規格を提供する準備が整ったが、今後、新たな課題にも応じるべきである。組織としてのIECは、従来IECのスコープ外だった分野や組織に、その協業範囲を拡大させなければならない。これらの努力を通じて、IECは、スマートグリッド標準化用のワンストップ・ショップとして機能することができる。

以上、IEC版スマートグリッド標準化ロードマップ第一版の序文および第1章をご紹介しました。

スマートグリッドへのIEC標準規格採用を優先しつつ、NISTの成果を最大限利用して効率的にロードマップを作成しようとしている様子がうかがえます。最後に、本ロードマップの第2章以降の目次を掲載しておきます。

2 Introduction

2.1 General

2.2 Purpose and Scope of the Document

3 Smart Grid Vision

3.1 Smart Grid Drivers

3.2 Smart Grid Definitions

3.3 Smart Grid landscape

4 IEC Smart Grid Standardization Roadmap

4.1 Description of Work

4.2 General

4.2.1 Communication

4.2.1.1 Description

4.2.1.2 Requirements

4.2.1.3 Existing Standards

4.2.1.4 Gaps

4.2.1.5 Recommendation

4.2.2 Security

4.2.2.1 Description

4.2.2.2 Requirements

4.2.2.3 Existing Standards

4.2.2.4 Gaps

4.2.2.5 Recommendation

4.2.3 Planning for the Smart Grid

4.2.3.1 Description

4.2.3.2 Requirements

4.2.3.3 Existing Standards

4.2.3.4 Gaps

4.2.3.5 Recommendation

4.3 Specific Applications

4.3.1 Smart transmission systems Transmission Level Applications

4.3.1.1 Description

4.3.1.2 Requirements

4.3.1.3 Existing Standards

4.3.1.4 Gaps

4.3.1.5 Recommendation

4.3.2 Blackout Prevention / EMS

4.3.2.1 Description

4.3.2.2 Requirements

4.3.2.3 Existing Standards

4.3.2.4 Gaps

4.3.2.5 Recommendation

4.3.3 Advanced Distribution Management

4.3.3.1 Description

4.3.3.2 Requirements

4.3.3.3 Existing Standards

4.3.3.4 Gaps

4.3.3.5 Recommendation

4.3.4 Distribution Automation

4.3.4.1 Description

4.3.4.2 Existing Standards

4.3.4.3 Gaps

4.3.4.4 Recommendation

4.3.5 Smart Substation Automation - Process bus

4.3.5.1 Description

4.3.5.2 Requirements

4.3.5.3 Existing Standards

4.3.5.4 Gaps

4.3.5.5 Recommendation

4.3.6 Distributed Energy Resources

4.3.6.1 Description

4.3.6.2 Requirements

4.3.6.3 Existing Standards

4.3.6.4 Gaps

4.3.6.5 Recommendations

4.3.7 Advanced Metering for Billing and Network Management

4.3.7.1 Description

4.3.7.2 Smart Grid Infrastructure

4.3.7.3 Requirements

4.3.7.4 Existing Standards

4.3.7.5 Gaps

4.3.7.6 Recommendation

4.3.7.7 Smart Metering

4.3.8 Demand Response / Load Management

4.3.8.1 Description

4.3.8.2 Requirements

4.3.8.3 Existing Standards

4.3.8.4 Gaps

4.3.8.5 Recommendation

4.3.9 Smart Home and Building Automation

4.3.9.1 Description

4.3.9.2 Requirements

4.3.9.3 Existing Standards

4.3.9.4 Gaps

4.3.9.5 Recommendation

4.3.10 Electric Storage.89

4.3.10.1 Description

4.3.10.2 Requirements

4.3.10.3 Existing Standards

4.3.10.4 Gaps

4.3.10.5 Recommendation

4.3.11 E-mobility

4.3.11.1 Description

4.3.11.2 Requirements

4.3.11.3 Existing Standards

4.3.11.4 Gaps

4.3.11.5 Recommendation

4.3.12 Condition Monitoring

4.3.12.1 Description

4.3.12.2 Requirements

4.3.12.3 Existing Standards

4.3.12.4 Gaps

4.3.12.5 Recommendations

4.3.13 Renewable Energy Generation

4.3.13.1 Description

4.3.13.2 Requirements

4.3.13.3 Existing Standards

4.3.13.4 Gaps

4.3.13.5 Recommendations

4.4 Other General Requirements

4.4.1 EMC

4.4.2 LV Installation

4.4.3 Object Identification Product Classification Properties and Documentation

4.4.4 Use Cases

5 General Recommendations

6 Appendix

6.1 Appendix - Core Standards

6.2 Appendix - Overview of IEC Standards

6.2.1 SOA - IEC 62357

6.2.2 Common Information Model (CIM) - IEC 61970

6.2.3 Information Technology - HES - ISO/IEC 14543

6.2.4 Information technology - Security - ISO/IEC 27001

6.2.5 Electrical Relays - IEC 60255

6.2.6 Electrical installations of buildings - IEC 60364

6.2.7 Power-line - IEC 60495

6.2.8 HVDC - IEC 60633 et al

6.2.9 Teleprotection equipment of power systems - IEC 60834-1

6.2.10 Telecontrol - IEC 60870-5

6.2.11 TASE2 - IEC 60870-6

6.2.12 Solar voltaic - IEC 60904 et al

6.2.13 Electromagnetic compatibility (EMC) - IEC/TR 61000

6.2.14 General considerations for telecommunication services for electric power systems - IEC/TS 61085

6.2.15 LV-protection against electric shock - IEC 61140

6.2.16 DLMS” Distribution Line Message Specification - IEC/TR 61334

6.2.17 Wind Turbines - IEC 61400

6.2.18 Substation Automation - IEC 61850

6.2.19 Hydro Power - IEC 61850-7-410

6.2.20 DER - IEC 61850-7-420

6.2.21 Electrical vehicle charging - IEC 61851 et al

6.2.22 Instrument transformers - IEC 61869

6.2.23 Power electronics for electrical transmission and distribution systems - IEC 61954

6.2.24 Distribution Management - IEC 61968

6.2.25 Energy management system application program interface (EMSAPI) - IEC 61970

6.2.26 Secondary batteries for the propulsion of electric road vehicles - IEC61982

6.2.27 Metering - IEC 62051-54 and IEC 62058-59

6.2.28 COSEM - IEC 62056

6.2.29 Fuel cell standards - IEC 62282

6.2.30 Framework for energy market communications - IEC/TR 62325

6.2.31 Security - IEC 62351

6.2.32 IEC TR 62357

6.2.33 High availability automation networks - IEC 62439

6.2.34 Security of Control Systems - IEC 62443

6.2.35 Electric Double-Layer Capacitors for Use in Hybrid Electric Vehicles - IEC 62576

6.2.36 Marine Power - IEC 62600 series

6.2.37 Functional safety of electrical/electronic/programmable electronic safety-related systems - IEC 61508

6.3 Appendix - Technical Committee / Subcommittee Involvement

6.4 Appendix - Abbreviation

6.5 Appendix - Literature

終わり