Autumn leaves in Burnham Beeches, near cafe

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今年(2020年)9月17日、FERC Order 2222というのが発令されたのをご存じでしょうか?
日本では、この新しいFERCオーダーのニュースがほとんど流れていません(vpp.co.jpというサイトで「アメリカ FERC Order 2222施行、DERが他電源と同じ扱いに」というタイトルの5行の記事が唯一ネット上日本語で見つかりました)が、海の向こうでは、結構注目されたようです。
FERC Order No. 2222 (172FERC¶61,247 Department of Energy Federal Energy Regulatory Commission 18CFR Part35 [Docket No. RM18-9-000; Order No.2222])が9月17日に発令されるやいなや、たくさんのエネルギーニュースサイトでFERC2222の発令についてアナウンスされています。

以上の通り、ニュース記事のタイトルを見る限り、淡々とした事実の報道あるいは高評価をしている記事が多いですね。
最後の10/6の記事も、中を見ると、別にFERCオーダー2222を否定する内容ではありませんでした。
唯一、PURPA and Distributed Energy Resources BlogのJennifer Keyさんは、FERCオーダー2222を喜ばしく思っていないようで、9/28の記事の他にも、FERCオーダー2222に関して以下の記事を見つけたのですが、今回は、とりあえず、いつも情報源となっているUtility Diveの記事をかいつまんでご紹介したいと思います。

以下は、Utility Diveの記事です。

FERC、稀に見る チャタジー委員長とグリック委員のコンセンサスの下、卸売電力市場におけるDERへの障壁を低減

2020年9月18日
Catherine Morehouse

Dive Brief.

連邦エネルギー規制委員会(Federal Energy Regulatory Commission:FERC)のニール・チャタジー委員長とリチャード・グリック委員は木曜日、分散型エネルギー資源(DER)の卸売電力市場への参加に対する障壁を下げる命令に関して、稀に見る合意に達し、唯一反対意見を述べたジェームズ・ダンリー委員に対して2-1で可決した。
この規則は、DERの集合体が市場に参加できるようにするために、送電網事業者に料金表の改定を要求するものである。この規則は、負荷が400万MWh以下の電力会社には自動的に適用を免除する一方で、それらの事業者が希望する場合にはオプトインするオプションを提供している。

Dive Insight.

卸電力市場へのDER参加の障壁を下げる取り組みは2016年に始まり、蓄電池、屋上ソーラー、電気自動車その他のビハインド・ザ・メーター資源などの分散エネルギー資源に対処することになっていたが、2018年のFERCオーダー841では、その範囲を蓄電に限定した。
今回の最終規則案では、「卸売電力市場におけるこれまでの市場規則は、DERの集合体の統合に関しては不当であり、不合理であった。DERは、単体でRTO/ISO市場に参加するには最小規模の要件を満たすには小さすぎる傾向があり、小さな資源としての運用上の制約から、特定の資格要件や性能要件を満たすことができない可能性がある」としている。

分散型エネルギー資源は、将来のエネルギーグリッドとエネルギー市場において重要な役割を果たすことになるので、アナリストたちは、このルールを「ゲームチェンジャー」と呼んでいる。
この規則の他の支持者には、この命令を「クリーンエネルギーとアメリカの消費者にとっての大きな勝利」と呼んだコーリー・ブッカー上院議員や、2019年にFERCにこの問題について圧力をかけたシェルドン・ホワイトハウス上院議員、エドワード・マーキー上院議員、マーティン・ハインリッヒ上院議員などが含まれていて、「この新しい規則は、より多くの再生可能エネルギーを送電網にもたらし、炭素汚染を減らし、アメリカ人のエネルギーコストを節約することになる」と上院議員は共同声明で述べている。

しかし、米国再生可能エネルギー協議会(American Council On Renewable Energy:ACORE)は、FERCがDERの利点を無意味に認識しているように見えると批判した。
「今回のオーダーが、『ここで定義されたサービスを提供できる資源は市場で競争できるべきであるという原則』を認識しているように見えることを嬉しく思い、さらに詳細を検討することを楽しみにしている。ただ、残念なことに、FERCは、PJMとNYISOの容量市場では、新技術の参入を、最低入札価格規則(MOPR)を利用して障壁を作り続けることで、この原則に逆らっている」と、ACOREの社長兼CEOであるグレゴリー・ウェットストーンは声明の中で述べている。


今回は以上です。

最後に、MOPRに関する話が出ていますが、11月になって、PJMがMOPRに関するCompliance Filing を提出すれば、やっと容量市場の運営が正常化に向かって進みだすのかと思うと、そうでもないのかもしれません。

 

終わり